マルサン教の話

  • 2013.03.22 Friday
  • 05:25
フォレスト玩具が中野に移って1年4ヶ月が経過した。

お陰さまで日々楽しく仕事をさせて貰っている。

中野に移ってすぐの時、ひとりの若者が来店した。

若いと言っても30代前半だけど。

彼は昭和40年代に流行した怪獣ソフビに魅せられていた。

いわゆるマルサン、ブルマァクである。


彼はあししげく通ってくれた。

最初は買いやすいブルマァクを集めていた。

数千円から1万円台の物中心だった。

数が増えていく喜びを堪能していた。


怪獣ソフビ収集の楽しみ方は千差万別であり、

基本中の基本は金銭的に無理をしないことだと思う。

彼は基本を忠実に守っていた。

マルサン信者の猛者たちに出会う前までは。


俺もマルサン寄り怪獣ソフビ専門で18年目。

猛者との会話はついつい熱が入る。

数十万どころか数百万の物を「安い」などと発言してしまう。


こんな会話を度々聞かされてはたまったものではなかったろう。

彼は若くしてマルサン経に入信してしまった。


「この一期のアントラーは左あごがしっかりしてますね」

「押さえなきゃ」

なんて言いながら、半年分の予算を使ってしまうようになった。



「押さえる」

マルサン信者が頻繁に使用する常套句である。

マルサン極上固体や有名固体に出会った際、これを逃すと次は

いつ出合えるかわからないと脊髄反射して発声する言葉。

「売約」と同義語。



それにしても彼のマルサン経への入信は早すぎた。

1年はがむしゃらに楽しんだと思うが。


先日すべての怪獣を持参した。

どこで買ったのか色々持っていた。

そして脱退を表明した。


「無理したけど、ほんと楽しかったなぁ」


そんな彼の言葉が爽やかで嬉しかった。

「いつでも遊びにおいで」

俺は彼の希望価格に10万円上乗せした。
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