お久しぶりです。

  • 2016.01.27 Wednesday
  • 19:01
年が明けたと思ってたら、あっと言う間に月末。
やれることの優先順位を考えながら動いてますが、
身体はひとつゆえ限界を感じることもあります。

今夜は出張買取のスターウォーズ関連商品をヤフオクに出します。
来月半ばにはヤフオクの落札手数料が8.64%に値上がるので大変。
高額品から出品しなくてはならない。
それにしても高いな。
100万も売ったら、家賃並みの請求が来るんだから。

ズラ鑑定士のマサミ曰く、号泣議員は間違いなくズラだって。
俺は気がつかなかった。

とにかく寒い。
早く春よ来い。


 

俺とジャニーズ事務所

  • 2016.01.15 Friday
  • 21:27
俺が日大商学部会計学科に入学したのが1980年春。
同年に新宿オカダヤ5Fにある特殊生地売り場へバイトに入った。
特殊生地とは主にステージ衣装に使用する生地をいい、
スパンコール、ラメ素材、高級レース生地などが代表的なものだ。

今世間を賑わせているSMAP解散問題でメリー副社長の話題も多い。
当時俺はメリーさんに大変可愛がってもらった。
俺は18才から4年間はバイトだったが、22才から正社員となった。
18才から27才まで在籍した10年間はずっとジャニーズ事務所を担当させてもらった。

当時のテレビ番組のゴールデンタイムは歌番組が主流でアイドル全盛時代だった。
売り場には有名人がスタイリストと共に頻繁に訪れており、日々楽しかった。
山口百恵、松田聖子、中森明菜など在職中見かけた有名人は100や200ではきかない。

メリーさんは頻繁に来店してくれた。
時折娘のジュリーさんも付き添っていた。
今思えばメリーさん自ら手がけるのはマッチと少年隊だけだったように思う。
彼らの新曲のイメージを教えてもらい、俺なりに考えた色と素材のサンプルを揃えた。
少年隊のデカメロン伝説の時は、新発売の蛍光グリーンのジャージ素材を見つけ、
メリーさんに大変喜ばれたことが思い出として残っている。
青山劇場の楽屋、渋谷の縫製店には頻繁に出入りしていた。

俺22才のとある夏の夕方、来店したメリーさんに言われた。
「あんた、何とか今から出れない」
メリーさんの頼まれごとは断れない。
俺は上司に事情を説明して早退した。

新宿東口にメリーさん専用の真っ白なW126のベンツが停車していた。
運転手は専属の武田くんで後ろにはマッチが乗っていた。
車内でメリーさんから、今から辻が花染めの久保田一竹先生のお宅に行くと説明された。

車中俺をマッチに紹介してくれたが、お互い「どうも」とか簡単な挨拶だけで、
確か小平までの小一時間の車中が非常に長く感じられた。
メリーさんが俺に言ったのは「勉強になるから誘った」とのこと。

久保田一竹先生の和風の豪邸に通された俺はただただ無言で話を聞いていた。
メリーさんが次のマッチの紅白の衣装は先生の着物を是非との会話だった。
帰りの車中では紅白の衣装の件は内密にと口止めされた。
当時新婚で住んでいた西武柳沢は小平の近くだった。
途中下車をお願いしており、帰りの車中は短くて楽だった。
その年の紅白ではマッチは辻が花の着物で「ケジメなさい」を歌った。

当時メリーさんからはジャニーズ事務所へ来ないかと、何度もお誘いを受けた。
俺の給料を聞かれたので素直に答えたら、「今の3倍は出す」と言われた。
俺は真剣に考え、マサミにも何度も相談した。
しかし、当時赤ん坊ふたりを抱えていたのと、マネージャー業が主な仕事なので
全国を飛び回るため、帰宅できるのは月で数日しかないとのことで断念した。
もしも入社していたら恐らく「SMAP」か「TOKIO」の担当だっただろう。
間違いないと言い切る自信がある。

俺が担当してたら「SMAP」はどうなっていただろうか。
俺の笑い話として以前からよく語っている。
「メリーさんマンセー」の俺ゆえ、こんな問題は起こさないだろうと断言する。
その前に今の「SMAP」の地位を確立できないから問題も起きないか。
現在の国民的アイドルグループSMAPがあるのは俺のおかげでもあるかな。
マジで俺がジャニーズ事務所行かなくて良かったんだな。

最近マサミは「ジャニーズ事務所に行ってれば良かったのに」と真顔で言うときがある。

おもちゃ屋で成功を収めている時は「行かないで良かったね」と言ってたのに。


 

幽霊タクシー 完結編

  • 2016.01.14 Thursday
  • 06:10
それでは「幽霊タクシー」完結編です。
日にちが空いたので前篇を読みなおしてからお読みください。


再び扉を開けた俺は待たせているランちゃんのいる奥のテーブル席を目指した。
後ろ向きに座るランちゃんが見えた。
「お待たせしました」
軽い口調とともに着席した。
テーブルには例の白濁したお酒が注がれたショートカクテルがふたつ並んでいた。
すぐさまグラスを手に取り、ランちゃんを見た。

実に驚いた。
座っているのはランちゃんではなく、スーちゃんだった。
うら若き頃のスーちゃんに変わってしまっていたのだ。
唖然とする俺を無視するかのようにスーちゃんはグラスを手に取り、
「さぁ乾杯しましょう」とグラスを向けた。
乾杯した俺は一気に飲み干した。

「うまい」
あれほどまずかった酒が思わず声に出るほどおいしい酒に変貌していた。
「慣れればおいしいって言ったでしょ」
先ほどランちゃんに言われた言葉をまた聞いた。
「おかわりふたつください」
スーちゃんがカウンターに声をかけた。

何杯飲んだだろうか。
飲めば飲むほどおいしいお酒だった。
酔いが回り会話もはずんで心地よくなってきた。
もうランちゃんでもスーちゃんでもどうでもよくなってきていた。
しかし気になっていることなので、なかば強引に質問を浴びせた。

「ランちゃんはどこに行ったの」

一瞬でスーちゃんの顔から笑顔が消えた。
合わせるように店内が静まり返った。
そして店内の客すべての視線を感じた。
時間が止まったかのごとく誰も動かない。
スーちゃんの顔は蝋人形のような生気のない表情で固まったままだ。

後ろを向くとカウンターにうつ伏せたひとりの男の背中だけがひくひく動いている。
スーちゃんの顔に視線を戻すと顔が近づいていた。
その顔からは生気が全く感じられない。

「あの子は来れないよ」

口が動いていないが声が聞こえた。
「ひっひっひっ」
カウンター席で小さな笑い声。
ふたたびカウンターに視線を戻した俺に最大級の寒気が襲った。

両手を組むようにカウンターにうつ伏せていた男の顔だけがこっちを向いていた。
ガサガサで土色の顔をした男は、猪木会長のものまね芸人「春一番」だった。

「ヤバイぞこれは、早く出ないとヤバイぞ」

ただならぬ恐怖と危機を悟った俺はすぐに立ち上がった。
異様にふらふらする。
扉までたった5メートルの距離。
歩こうとするが無重力のように体が軽い。足がふわふわ空回りして進まない。
歩行をやめると若干の体重が戻り、数歩進める。
しかしすぐに無重力となり、足が空回りする。
俺はもがき苦しんだ。それもかなりの時間である。
恐ろしくて後ろは振り向かなかった。
もう少しで扉に手が届くところまで来た。
一旦歩行をやめ、重力の戻りを待った。
少し戻ってきたので俺は静かにしゃがんで、思い切り前方へ跳ねた。
しかし体は水平に浮いてしまい万事休す。
その時背後から声が聞こえたのだ。

「さぁ行きましょう」
同時に俺の体重が戻った。
背後から近寄った男がドアを開けた。
男は筧利夫似のタクシー運転手だった。

ほうほうのていで店を出た俺はタクシーに乗り込んだ。
全身から汗が噴き出ていた。
「どちらまで」
運転手が前を向いたまま聞いてきた。
西武柳沢(せいぶやぎさわ)と言いたいのだが今度は言語障害で声が出ない。
振り絞るように発音するが、
「せえぇむ・・やぁ・にぃ・・さわ」
頑張ってもこんな言葉しか発せないのである。
運転手は何度も後ろを振り向き、怒鳴るように「どちらまで」と連呼した。
運転手の左手はせわしなく紙を折りたたんだり広げたりを繰り返していた。
ここで俺の記憶は一度無くなった。


俺はタクシーに揺られていた。
外の景色は暗くどんよりとしてよくわからない。
おふくろと次男が待つ西武柳沢の実家に行かねばと用事を思い出した。
白髪交じりの運転手にたずねて会話が始まった。

「今どこ走っているんですか」

「大分県」

「冗談でしょ」

「お客さんが行先言わなかったからずっと走ってるんですよ」

「いいからとにかく戻ってよ」

「どちらへ」

「東京の西東京市の西武柳沢まで」

「それはできません」

「どうして」

「このタクシーはマンハッタンしか行けないんです」

「じゃあマンハッタンでいいから戻ってよ」

「了解しました」

何の景色もないどんよりとした暗がりをタクシーは走っている。

俺は声にならないような独り言をつぶやいた。
「なんで大分まで寝るかな」

「お客さん、もう20年以上乗ってますよ」

俺は生きていない、死んだんだと確信した。
次男の無事を祈った。

コンソールボックスに置かれた運転手の左手指先がせわしなく動いていた。
指先には何もなかったが、付近には粉々になった紙が散乱していた。

 

謹賀新年

  • 2016.01.05 Tuesday
  • 06:19
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

6日より平常営業致します。

現在6時12分です。
4時30分から幽霊タクシー後半を書き上げようとPCの前にいました。
完結させて見直していたら消えてしまいました。
非常に落胆しました。
まずは投稿ボタンを押すべきでした。
過去にもやらかしたことあります。

自分自身寒気を感じながら書き上げたのですが、
お披露目できませんでした。

もう書き直す気力はありません。
とりあえず寝ます。

 

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< January 2016 >>

フォレスト玩具

selected entries

categories

archives

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM